top of page

WD Red 3.5inch IntelliPower

NAS(ナス)とは、Network Attached Storage(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)の略。間違っても茄子ではない。一言で言ってしまえばネットに接続されたハードディスクのようなものである。つまりネットワークに直接リンクした「ファイルサーバ専用機」だ。元々、NASはオフィスなど小規模なイントラでのファイル共有などに使われることが多かったわけだが、個人のメディア資産がインフレしてきた昨今において、これを個人的に利用しようという動きが加速してきた。この代表的なものがNASを活用したネットワークオーディオシステムの構築である。

 

ネットワークオーディオシステムのメリットは大きく4つ挙げられる。

  1. サンプリング周波数192kHz/24bitといったハイレゾ音源を利用することにより、CD(44.1kHz/16bit)よりも高音質なサウンドを楽しむことができる。

  2. 音楽配信サイトを利用していつでもどこでも音楽を購入することが可能。

  3. ディスクの保管場所を必要としない。

  4. ネットワークにつながったすべてのオーディオ機器であればどこからでも、同時に利用することが可能。

 

具体的にどのNASを購入すれば良いのか。デジタル機器ゆえに互換性の問題があり、細かい点についてはプレイヤーと応相談ということになるが、ここでは定評のあるNASを紹介しておこう。初心者だってNASがしたい! でも何を買えばいいの…… で初心者向けとしてオススメされているNASが2ベイ、Marvellプロセッサ搭載モデルである。このうちプロセッサについては余程の機能性を求めない限り、一般ユースでIntel製CPUは必要ないということで同意見だが、2ベイについて安全性の観点からはどちらでもいいと思っている。というのも、近年BitcasaShared.comといった容量無制限クラウドサービスが登場したためである。こうしたクラウドサービスを使ってNASのバックアップを取っておけば、RAID 1を構成しなくてもいいように思う。無論システムの頑健性の観点から準備しておくに越したことはない。他方で、アクセススピードの観点からは強く2ベイをオススメしたい。2ベイあれば、RAID 0を構成することが可能だからだ。

 

まとめておくと、

  • スピード重視の構成であれば、同時に2ドライブに分散アクセスして高速化するRAID 0(ストライピング)構成+容量無制限クラウドによるバックアップ

  • 安全性重視の構成であれば、同じ内容を2ドライブに書き込むRAID 1(ミラーリング)構成

を選択すれば良いということになる。(詳しいRAIDの説明はこちら

なお、QNAP TS-220を利用したRAID0/1のベンチマーク結果はこのページのラストを参照のこと。Writeでの著しい速度向上が確認できる。

 

利用するHDDについてであるが、これは現段階ではNAS向けに最適化されたWD(Western Digital)社のWD Redシリーズ一択だろう。通常のHDDはNASのように24時間連続使用を前提として設計されていないため、信頼性に疑問符がつく。NAS向け「WD Red」は自作PCにも向いているのか? によれば、

  • スペックをWD Greenの「WD20EARX」と比べると、動作環境温度が「WD20EARX」で0~60度に対して「WD Red」は0~70度と10度ほど高い。

  • 大規模なデータセンターで運用するNASに最適化した「NASware」ファームウェアの導入による消費電力の最適化、ノイズや振動の抑制を実現。

  • MTBF(平均故障間隔)が標準のデスクトップ用HDD、例えば、WD Greenシリーズの「WD20EARX」では、30万時間なのに対し、WD Redシリーズは100万時間という、実に3倍以上の時間を設定している。

といった特長を持っている。容量単価と今後増加の一途が予想されるオーディオ資産を考慮すると、容量は3TBで問題無いだろう。

 

 

 

 

 

 

 

TS-220は、ネットワークオーディオストレージとして定評のあるQNAPの製品です。QNAPといえば、往年の名機TS-119を思い出しますが、今選ぶならコレで決まりでしょう。若干割高ではありますが、安定性・低電力性能を考えるとやはり第一候補になると思います。1ベイではRAIDが構成できないので、2ベイのTS-220がおすすめです。具体的なセットアップは初心者に少し敷居が高いですが、俺のNAS導入がこんなに簡単なわけがないを参照すると、容易にセットアップが出来ると思います。ただしここで紹介されている方法はRAID 1構成なので注意しましょう。

 

そのデータ保存法で本当に問題ない?――自宅兼オフィスのNAS環境を見直す

  • QNAPのシステムにはMarvellのARMコアを使ったネットワーク機器向けプロセッサとAtomコアベースのネットワーク機器向けプロセッサ、両方のプラットフォームがあり、後者に関してはよりハードウェアの信頼性が高い統計結果が出ている、という事前情報を、代理店からもらっていた

  • より安価で機能がとても近いASUSTOR(それもそのはずで、QNAPのエンジニアがスピンアウトして生まれたブランド)も高評価だ。かなりよい印象を持ったのだが、こういう製品はやはり年月が重ねられているほうが望ましい。

WD Redに搭載されたWD独自のNASwareテクノロジーが、互換性・統合・アップグレードの互換性・信頼性・および所有コストなどデスクトップ用ハードディスクドライブ使用時と共通の問題を軽減し、NASストレージのパフォーマンスを向上させます。4.0TBもありますが一気に値段が上がるので、3TB×2でとりあえずRAID 0を構成してみましょう。

 

【レビュー】バッファローのオーディオ専用NAS「LS421D」を聴くによれば、

  • 出荷状態でRAID 1構成を設定済みなので実効容量は2TB未満

  • DLNAサーバーソフトとしてTwonky Media Server 7.1のプレミアム仕様を内蔵し、DSDファイルの配信をサポート

  • ウェブアクセスやプリンターサーバーなど、同社製NASの標準的機能は内蔵しているのだが、いずれも出荷時にはオフに設定されており、最小限のセットアップを行うだけですぐに音楽専用NASとして活用できる

  • 僅かなファンノイズが聴こえるが、再生中はほとんど気にならない

  • 内蔵ドライブの格納にはスロット式を採用しているため、同社が推奨するドライブを購入すれば自分で交換可能

 

搭載CPUの情報が無いため、詳細は分からないが、高速CPUを謳っているので、おそらくはInter製だろうか。そうすると、Ts-269Lよりは高いコストパフォーマンスになるかもしれない。プレイヤーとの互換性を考慮して選択する人が出てくるかもしれない。

 

DSDファイルのDLNA配信対応は世界初ということですが、今後のNASはDSDの配信機能も求められていくことになるのでしょうか。DSDの普及次第ではそういった可能性も感じさせてくれる一品です。

 

 

 

 

 

Intel Atom 1.86GHz Dual-coreプロセッサを搭載しており、TS-220よりも高速。ただ、コストパフォーマンスを考えるとTS-220のほうが上か。拡張を考えていない一般ユーザーが選ぶには若干オーバースペック。

 

NAS

I-O DATA HDL2-A

全方位対応の万能NAS「HDL2-A」によると、

  • 出荷時はRAID0に設定

  • ハードディスクへのファームウェア書き込みには対応していないようで、バルクのハードディスクを買ってきて手軽に容量アップとはいかない。

  • USBポートに外付けHDDを接続することで増量が可能。

  • 回転している冷却ファンがうるさい。

また、今買うなら“高速+多機能”でなきゃ──100Mバイト/秒の高速NAS「HDL2-Aシリーズ」検証によると、

  • 普段のファンノイズは耳を近づけなければ気がつかないほど音量が抑えられており、むしろHDDのスピンアップ音の方が目立つ印象

  • 待機時(HDDアクセスのない状態)で15.6ワット前後、データアクセス時のピークで20.1ワットとなった。合わせて「省電力モード」で、非アクセス時にHDDを自動停止する設定とすることで、待機時6ワットまで消費電力が下がった。

 

ただ、RECBOX の系統機器はいわゆる10,000ファイル制限が存在していることが口コミで報告されています。flacにはファームウェアアップデートで対応しましたが過去にバグが報告されています。こうした点を考慮すると、NASとしての性能は充分だが、ネットワークオーディオ専門のNAS向きではないように思います。

 

本文にもあるように、ネットワークオーディオ用のNASとして使うにはオーバースペック。

 

注目すべきはハードよりソフト――自宅兼オフィスのNASを一新した効果は?

 

  • QNAPの中小規模事業者向けモデル「TS-469 Pro」を選んだ。NASで利用することを意識した高耐久性のSATA HDD「WD Red」シリーズ(Western Digital)も同時購入した。

  • NASのハードウェアにおける本質的な価値は、簡単に着脱できるドライブベイスロットの構造や、(使う場所によっては)盗難・いたずら防止のセキュリティロック、電源の信頼性や静粛性、コンパクトさなどだろう。

  • QNAPにも、低価格のMarvell製プロセッサ搭載モデルはある。それらが役立たずかと言えば、そんなことはない。パフォーマンスはAtomのほうが上だが、単にファイルサーバとして使うぶんには大きな性能差は感じないだろうし、何らかのアプリケーションを動かす場合も、規模の大きなパッケージソフトを導入したり、多数のアクセスがあるECサイトを構築しようと思わなければ十分だ

  • 同じソフトウェア基盤の上にバグつぶしと機能の洗練を重ねていけば、同じソフトウェアをベースに開発されている全製品の機能、パフォーマンス、信頼性が高まっていく。MarvellとIntelで同じソースコードを共有するQNAPのNASへの信頼が高まったのも、こうした取り組みのおかげだ。

  • 単なるファイルサーバとしてだけでなく、Dropboxライクな機能をNASベースで実現するQsync(URLリンクを作成して第三者にファイルを送ることなども可能)やVPNサーバといった実用系機能から、ビデオデータを保存しておいての視聴やバックグラウンドでのトランスコードといったメディア処理、WebのキャッシュプロキシなどをTS-469 Proで運用しているが、今まで一度も問題は起きていない。

  • RAID NAS用に開発されたブートローダになっているので、内蔵HDDが壊れたとしても、本体が起動できなくて困るなんてことはない。

bottom of page